| 矢印とは何か |
| ■矢印の辞書的定義 |
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なにはともあれまずは辞書を見てみましょう。 (広辞苑) 矢印…「方向などを示すために用いる矢形のしるし。「→」「⇒」の類。 (OXFORD英英辞典) arrow…"a mark or sign like an arrow (→), used to show direction or position" (矢のようなしるしまたは記号。方向や位置を表すのに使われる。) ともに「矢形の、矢のような」という記述があるだけで、細かな定義はされていません。 これだと、右向き三角形や「＞」やといった矢じり(矢の先端、arrowhead)だけの図形は含まないようにも読めます。 では、これらの図形は矢印の定義からは外すべきなのでしょうか。  |
| ■矢の「方向性」から、よりふさわしい定義を考える |
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そもそも、矢印がなぜ方向性を表すのに用いることができるのかというと、
「矢は一方向にしか飛ばない」という性質があるからに他なりません。
もし矢が羽のある方を先端として用いられることがあったとしたら、
そもそも矢印というものは誕生していなかったはずです。 では、三角形や「＞」は、矢以外の、方向性を持つ何かから生まれたものなのでしょうか。 確かに三角形の底面から頂点へと向かう方向性を持つものとして、 くさびや漏斗(ろうと)などが挙げられます。 しかし、写実的な矢形の印が方向を表すのに使われている一方で、 くさびや漏斗など三角形のもの単体で方向を表しているのを見かけることはありません。 つまり、この三角形は「矢以外の何かを図案化したもの」ではなく「矢印の省略形」であると考えられ、 三角形や「＞」も矢印の定義に含めるほうが妥当と思われます。  以上を踏まえた上で、矢印とは、 「方向や位置などを表すのに用いる、 |
| ■方向を表す図形 |
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ところで、矢印以外に方向を表すことのできる記号はあるでしょうか。 指はその一例かもしれません。  車など一方向に進むものはたくさんありますが、記号化はされていません。  目は直感性では有望そうですが、これも一般には受け入れられていません。  つまり、方向を表す記号として現在使われているのは矢印と指差しだけになりそうです。 |
| ■まとめ |
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位置を表す記号には丸印や×印もありますが、方向を表す記号は矢印と指差ししかありません。
また、指差し記号は複雑なため、手書きのノートなどで使われることはあまりありません。
つまり、 矢印は「方向を表す唯一の単純図形」 なのです。 2008.05.25掲載、2010.11.28修正
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